犬がフィラリア(糸状虫)症になる確率は、20%前後~45%位(条件によって異なる)といわれています。また、蚊に刺されると感染しますが具体的にどのように感染するのでしょうか?
本記事では、
「犬における犬糸状虫症の予防・診断・治療 最新ガイドライン(2018年改訂)」を
岐阜大学応用生物科学部共同獣医学科 臨床獣医学講座獣医寄生虫病学研究室の
鬼頭克也 先生が監訳・解説されたガイドラインを参考にさせて頂きました。
ぜひ、最後までご一読ください。
犬がフィラリア(糸状虫)症になる確率はどのくらい?
「犬のフィラリア(糸状虫)症が流行っている地域を無作為に選んで調べたところ、その地域の蚊がフィラリア(糸状虫)に感染している率は2~19.4%範囲である。
しかし、フィラリア(糸状虫)症に感染している犬を飼育している施設周辺に限定して調べると感染確率は30%になり、飼育施設内では74%にもなる」と上記のガイドラインに示されています。
犬のフィラリア(糸状虫)症になる確率が低いからといって、皆が予防しなければその地域の感染率は徐々に高くなってしまうのです。
犬がフィラリア症になる確率と感染経路の関係
犬がフィラリア(糸状虫)症になる感染経路は以下の通りです。
フィラリア(糸状虫)症に感染している犬の血を吸った蚊の体内にフィラリア(糸状虫)の幼虫が入り込みます。
その蚊の体内でフィラリア(糸状虫)の幼虫はある程度成長し、まだフィラリア(糸状虫)症に感染していない犬の血を吸ったときに今度はその幼虫が犬の体内に入り込み、犬の体内で移動しながら心臓や肺の血管に到達し成虫となるのです。
従って、フィラリア(糸状虫)に感染している犬が多い場所では、フィラリア(糸状虫)症になる確率が高くなります。
また、同じ県内でも川や池など水辺の近くは蚊が多く発生するので蚊に刺される機会も多くなりますよね。
まとめ
犬がフィラリア(糸状虫)症になる確率が低くても、感染率は0ではありません。
犬のフィラリア(糸状虫)症はフィラリア(糸状虫)に感染している蚊に犬が刺されることによって成立します。
犬のフィラリア(糸状虫)症は予防することで100%予防できますので、予防をしましょう。